騎手の「手」
社台サンから来年のカレンダーが届いた。年頭を飾るのはチチカステナンゴである。真っ白な馬体がまぶしい。
本来は卓上カレンダーであるが、我が家ではこうして、壁に掛けて使用している。どこの壁かというと、これがトイレなんですね。私を含めた家族たちは、ここで用を足しながら、「あぁ、これは絶妙な騎乗姿勢だよなぁ」とか「この頚差しのラインがたまんない」とか、あれこれ思いにふけるのである。
そんな折、今月になってフト気づいたことがある。2009年12月の写真は昨年のエリザベス女王杯を勝ったリトルアマポーラなのだが、鞍上のルメール騎手が中指と薬指で手綱を挟んでいるのだ。
馬に乗ろうとするにあたり、最初に教わるのは「手綱は小指と薬指とで挟んで握る」ということ。騎手も基本的には同じグリップであると思っていた。もしや、この握り方こそがルメール騎手の技術に隠された秘密なのでは???
あれ?
でも、2007年のダイヤモンドSではオーソドックスなグリップだな。
結局あまり深い意味はなく、単にその瞬間の成り行きでそうなっているだけなのかもしれない。ただ、この調査の過程でまたまた別のことに気付いた。ルメール騎手を初めとする外国人騎手の多くは、みな素手で手綱を握っているのである。
そう思って、今度はJRAカレンダーの12月を見てみた。昨年のJCを勝ったデムーロ騎手の手にグローブはない。
昔の写真を引っ張り出してみたけど、ペリエ騎手の手にもグローブはナシ。
もひとつ古いところで2003年皐月賞を勝ったドイル騎手。2着タイガーカフェはルメール騎手。ともにグローブはない。
逆に多くの日本人騎手は、グローブを着用していることが多い……、ような気がする。
たとえ真夏でも同じ。今年のアイビスサマーダッシュを勝った小牧太騎手。
同じ日の新潟競馬場。パドックに整列した騎手はみな黒いグローブを着けている。暑くないんだろか?
……あれ?
でも武豊騎手は素手ばかりだな。
プロゴルファーの不動裕理選手は、ゴルフ選手にしては珍しくグローブを着用しないことで知られる。慣れ親しんだ皮膚の感触を最優先しているとのことで、同じ理由で野球の松井秀喜選手も、入団後しばらくは素手でバットを握っていた。
グローブには手の保護という役割もあり、一概に良し悪しを決定づけることはできないが、素手派に共通するのは「手に直接伝わる感触を大事にしたい」という思いだ。競馬においても同じようなことは言えそうなのだが、外国人騎手に素手派が多い理由はちょっと分からない。今度誰かに聞いてみよう。



























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