ビジネススキルを競馬で磨け
仕事上の飲み会で神田に来ている。
もとより接待、饗応の席を好まず、「酒は気の合う相手だけと飲む」を信とする私であるが、今夜は例外とするしかなかった。断ろうと思えばここ数日の私的なトラブルを理由にできたのに、結果それをしなかったわけだから、私自身「なんでも良いから酒飲みたい」という気分になっていたのかもしれない。飲み方としては、危険な部類であろう。事実、それほどの量を飲んだわけでもないのに、完全なる泥酔に沈んだ。
相手は自分より若い二人。競馬とはまるで無縁のコンサルタント業界で働く優秀な人材で、競馬に興味を持ったのか、いろいろと質問をしてくる。だが、しばらくやりとりをするうちに、彼らの興味の対象は競馬そのものではなく、公営ギャンブルとしての競馬の運営にあることが分かってきた。監督省庁とか、業務委託の実態などは、競馬を知らぬから教えてくれという人が真っ先に聞くことではない。
酒を飲みながら、私は、かつてライブドアを率いた堀江氏のことを思い起こしていた。「ホリエモン」という名のブラックタイアフェアー産駒を所有した彼も、「競馬」というよりは「競馬場」に熱い興味を向けていたのである。
だが、いま目の前にいる二人に、私が嫌悪感を抱いたりしたわけではない。どこかの競馬場が、こういう人たちを頼りにすべき局面だってあり得るわけで、その時に備えて、業界全体の利益のために正確な情報提供を心掛けた。うち一人は、明後日の大井開催に行ってみるとまで言ってくれたから、売上的にも多少なりとも貢献できたかもしれない。是非とも競馬に良い印象を抱いて欲しい。
実は、彼らの上司を中山競馬場で見かけたことがある。昨年のセントライト記念の馬主席にその男は座っていた。馬券の的中有無は分からぬが、メインレースを勝ったダイワワイルドボアと一緒に口取りに収まっているのを、私は階上からぼんやりと眺めていた。
競馬が直接のターゲットでなくとも、ハイソな付き合いの中で競馬が表に出てくることはあると思う。
無論、ここで言う「競馬」とは馬券に限定される話ではないわけだが、ワンランク上のビジネスを目指す上で、競馬って案外役に立つんじゃないか。そういうお仕事に就かれている方は、スキルアップの一環として競馬場に行ってみるといい。
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