ブエナビスタに乗るのは?
ドバイで2日間の騎乗停止処分を受けた安藤勝己騎手への裁定について、JRAは「帰国した本人への事実確認と、現地主催者への確認を行ったうえで、裁定委員会を開いて決定する」と発表した。
カジノドライヴとのコンビでドバイワールドカップに参戦した安藤騎手は、レース半ばで馬群が密集した際に後続の進路を遮り、インターフェアーとの裁定を受けた。現地からの報道では、騎乗停止期間はドバイでの開催日程で適応されるというが、ドバイはワールドカップミーティングをもって2008~09シーズンが閉幕したばかり。次の開催は半年も先になる。
コトが大きくなっているのは、安藤勝己騎手が2週後の桜花賞で断然人気確実のブエナビスタの主戦騎手であり、「乗れんのか? 乗れないんか?」という点にことさら大きな注目が集まっているからだ。
ただ、安藤騎手は”大レースの直前の騎乗停止”が意外に多いことでも知られている。
2006年の宝塚記念ではダイワメジャーに乗れず、2004年の秋華賞ではトライアル勝ち馬レクレドールに乗れず、2003年の朝日杯FSでも2戦2勝でいちょうSの勝ち馬メテオバーストに乗れなかった。他にも2005年には宝塚記念とエリザベス女王杯を騎乗停止でフイにしている。もちろんわざとやっているはずはなかろうから、単に巡り合わせが悪いのだろう。サンデーレーシングの関係者にしてみれば、たまったものではないだろうけど。
今回のケースでは、2006年暮れの香港でやはり騎乗停止処分(5日間)となった武豊騎手の例が思い起こされる。
この時、香港ジョッキークラブが処分を決定したのは12月10日。そこから実効5日間の騎乗停止となれば12月24日の有馬記念は騎乗できないことになる。
折しも日本の競馬界はディープインパクトのラストランで大フィーバーの渦中であった。その背中に武豊がいないとなればこれは一大事である。
しかし、香港では裁決担当者の判断で制裁発行日を決められる制度が導入されている。ディープインパクトは香港でも知られたスターホース。空気を読んだ香港ジョッキークラブは、制裁の発行を有馬記念の翌日としたのである。
こうして有馬記念は当初の予定通り(?)感動のうちに幕を閉じた。が、東京大賞典(シーキングザダイヤ)はワリを喰った。まあ、それはどうでも良いことだが。
世界各国からトップジョッキーが参戦する香港では、裁決そのものを甘くすることはしないまでも、処分を柔軟に運用することにより、その騎手のその騎手の母国の主催者にいらぬ波風を立てぬよう配慮している。また、軽微な騎乗停止ならその摘要日を騎手側が選択できるルールを採用する国もある。
こうした流れの源流にあるものは「ファンへの配慮を優先する」という考え方。堅物で知られるJRAが今回のケースでどのような対応を見せるか、注目したい。

































































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