名馬「カンタカ」府中に現る
麻生区内の乗馬クラブに到着したのは朝8時半。土曜日だというのにずいぶんと早いのは、例によってこのあとのスケジュールが詰まっているから。夕べはついつい社台の1歳馬カタログに夢中になって、床に入ったのはずいぶんと遅かったから、眠くって仕方ない。クラブハウスのソファでひたすら睡魔と闘っていたら、FMラジオから「岩手県で震度6強!」というニュースが聞こえてきて、一瞬にして目が覚めた。
「岩手県南部」と言えば、水沢競馬場のある奥州市も含まれる。山間部ではないから土砂崩れの心配はなかろうが、もしや「スタンド全壊」なんてコトになってやしないだろうか? 電話で確認をしようにもどこにかければ良いのか分からんし、よくよく考えてみれば、競馬場の安否確認ごときに貴重な電話回線を使っている場合ではない。
今日のレッスン馬はデカい。娘が小さいこともあるが、それにしてもデカい。聞けば重種の血を含んだ半血種だそうである。
ウマは大きく2つの種、すなわち軽種と重種に大別される。前者はサラブレッドなどスピードに富んだ乗用馬。後者はばんえい競馬につわれるペルシュロンなど輓用馬が代表格。他にも中間種や日本在来種などを別個に分類するケースもあるが、まあ概ねこんな感じ。
で、こと馬学の世界では、種が異なる馬同士の産駒を「半血種(はんけつしゅ)」と呼ぶ。通常の競馬ではなかなか目にすることのないフレーズだが、ばんえい競馬の出馬表には「半血」の文字が溢れているから、目にしたことがあるかもしれない。
普通の馬の半分しか血がないわけがなく、「純血」に相対する言葉であるなら、やはり「混血」と呼ぶべきなのだろう。だが歴史上最初に"half bread"という英語をあまりに安易に邦訳した人間のささやかなミス(もしくは思い込み)により、すべての運命は決まってしまった。普通の人が「ハンケツ」と聞けば、思い浮かぶのは「判決」か「半ケツ(尻)」のいずれかだろう。半血種の名誉のために書くが、彼らは重種の穏やかな気性と軽種の俊敏性を併せ持つ貴重な馬たちである。
なお、老婆心ながら付け加えさせてもらえれば、"half"という単語は「混ざる」という意味も含み持つ。
小田急線から南武線へと乗り継いで東京競馬場へ。
日本ダービーが終わって帰宅する時に「もう当分東京競馬場の門はくぐらないだろうな…」と思いふけったものだが、わずか2週間で実にアッサリとやって来たのは、ほかならぬカンタカが出走するからである。
いきなりカンタカと言われても何のことやら分からんだろうが、私が出入りしている牧場の生産馬で、当歳の頃はこんな感じだった。なんと言っても額の星がチャームポイントである。
この写真を撮った当時からはや3年が過ぎ、さぞや立派な駿馬になっていることだろうと家族を引き連れて応援にやってきた次第。当然「客」としてである。レースは負けてしまったが、敗戦よりもメンコでせっかくの流星が隠れてしまったコトがショック…、ってほどでもないか。やはり大きく負けたことの方が痛い。
ともあれ、ちょっとちぐはぐに思えるレースで11着に敗退。多頭数競馬では仕方ないことだが、直線で完全に前が塞がってしまったのが悔やまれる。しかし、それでも本当の”脚”があれば、多少の壁は突き抜けるもので、むしろ坂に差し掛かって脚が鈍ったという思いも残った。それにしても、当歳時とは馬が全然違うね。当たり前だけど。
ちなみに「カンタカ」という馬名は、釈迦を出家に導いたと伝えられる聡明な白馬にちなむ。でも、現3歳「カンタカ」はご覧の通り青鹿毛です。
カンタカのレースが終わってから、スタンド1Fの岩手競馬場外コーナーに出向くと、競馬そのものは普段と変わらず進行していた。盛岡のパドックの周りにはお客さんもちゃんといる。聞けば水沢競馬場の場外発売も行われているとのことで、まずは一安心。
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コメント
昨日水沢競馬場へ行ってきましたが、窓が1枚割れたくらいで大きな被害はありませんでした。
でも、驚いたのは、「今日はガラガラだろうな」と思っていたのですが、けっこうファンが来ていることでした。
こういうコア?なファンがいる限り岩手競馬は、だいじょぶだ~なんて思ってしまいました(^^)
地震に負けずにガンバル岩手競馬!
応援ヨロシク♪
投稿: しこたま | 2008年6月15日 (日) 08時24分