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2008年5月12日 (月)

勝って、そして驚いた

5月も半ばというのに、夜の競馬場を渡る風はまだまだ冷たい。

夏物のスーツ上下という私の服装を見た蛯名調教師がすかさず「そんなカッコじゃ寒いでしょ!」と突っ込んできた。見れば師は厚手の冬用のジャケット。さすがリーディングトレーナーは違う。それにしても、今日の大井がこの寒さでは、先週からナイター開催が始まったという帯広では一体どうなっているのだろう? みんなスタンドの中で見てんだろか?

Banaガタガタ震えながらパドックに向かうと、何とそこにはバーナスコーニが。注目の集まった大井デビュー戦1番人気に推されるも6着。前開催は出走を見合せて満を持して(かどうかは知らんが)の登場である。そんなアメリカ生まれイギリス育ちのラーイ産駒を、ファンはまたもや1番人気に支持した。

そんで結果は大楽勝。ファンの見る目は正しい。ストームキャットの肌にラーイだから、若干の距離短縮もプラスに働いたか。

前回と違って、今日は関係者も記者も来てないように見えたんだけど、口取りが始まるとわらわらと人が集まってきた。ただし雰囲気はあくまで和やか。スタンドからシュプレヒコールでも上がるかと思ったが、「デビュー2戦目」というのはかくもインパクトを薄める要素なのだろうか。

だいたいが私にしても、今日は別にバーナスコーニを撮りに来たわけではない。

北風に耐え、止まらない震えを堪えて迎えた最終レース。目当ての馬がパドックに現れると、その馬の生産者や育成者、そして馬主関係者がぞろぞろと集結。たかがC2クラスの一戦なのに、その周辺だけはまるで重賞のような緊張感が漂う。しかも今宵は“専属カメラマン”までスタンバイ。まさに負けられない一戦だが、こういうシチュエーションではたいてい負けるものだ。これまで嫌と言うほど経験してきたから、逆に勝つとは思わなくなってしまった。だからこそ私は「勝ったら驚く」の姿勢を貫けるのかもしれない。

だから、ファインダー越しに目当ての馬が勝ったのを見届けた時は、軽く“驚いた”。

Tosaki_2もちろん皆喜んでたし、私も寒い中震えて待ったかいがあった。だから嬉しいことには一分の違いもない。でも、もしポーカーアリスが、こうして関係者勢揃いしている前で勝ってくれたら、どんなに嬉しいだろうかと考えてしまう。なんか最近はカメラマンとしてより、馬主としての考えが私の頭の中で優勢になってきているような気がしないでもない。それがイイことか悪いことなのかは分からないけど。

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