溢れ始めたサンデーの血
2歳戦の始まりと同時にスポーツ新聞紙上には新種牡馬の活躍を報じる記事が増えるものである。
昨年のダービー馬ウオッカはタニノギムレットの初年度産駒、先週の皐月賞で2着になったタケミカヅチもゴールドアリュールの初年度産駒。新種牡馬の産駒は未知の魅力が大きく馬主からの人気が高いので、生産者は牧場期待の牝馬と交配する。またシンジケートでもその種牡馬を売り込むため、初年度に良血繁殖牝馬と多数交配して勝負に出る。新種牡馬の初年度産駒が活躍するのは単なる偶然ではなく、理由あってのことだ。
今年の2歳新種牡馬21頭いるが、競走成績、血統、産駒頭数でキングカメハメハとネオユニヴァースの2頭が抜けた存在であることで大方の賛同を得られると思う。
キングカメハメハは186頭。ネオユニヴァースは159頭の2歳馬が揃っている。さらに先日行われたブリーズアップセールでもネオユニヴァース産駒が3番目の高額価格(2050万円)で落札された。POG(ペーパー・オーナー・ゲーム)でも、この2頭の産駒が人気を集めるのは、まず間違いのないところだと思う。
今年2歳馬がデビューする新種牡馬は以下の通り。(産駒数順)
キングカメハメハ 186頭
ネオユニヴァース 159頭
プリサイスエンド 77頭
イーグルカフェ 73頭
シルバーチャーム 69頭
サクラプレジデント 67頭
スターリングローズ 38頭
ダージー 36頭
ツルマルボーイ 31頭
メジロベイリー 29頭
キッケンクリス 28頭
サニングデール 27頭
ノーリーズン 21頭
ノボジャック 19頭
ビワシンセイキ 15頭
チョウカイリョウガ 5頭
ジョウテンブレーヴ 3頭
ブレイクタイム 3頭
モルフェデスペクタ 3頭
リージェントブラフ 2頭
カネツフルーヴ 1頭
こうしてみると、今年の2歳世代は他の世代に比べてサンデーサイレンス直子新種牡馬の割合が若干少ないような気もする。産駒頭数こそネオユニヴァースの頑張りもあって昨年を上回っているが、種牡馬の頭数を見ると、例えば昨年の2歳世代にはゴールドアリュール、アグネスフライト、アグネスゴールド、スリリングサンデー、ミレニアムバイオ、ロサード、アッミラーレ、ウインマーベラス、ゴールドヘイロー、テイエムサンデー、ヤマニンセラフィムと、バリエーションが豊富だった。
サンデーサイレンス直子でこれまでに種牡馬登録された馬は、昨年ついに100頭を越えた。ただ、実際には用途変更されたり、輸出されたり、死んでしまったりして、現在国内に繋養されているのは66頭に留まる。が、それでも国内繋養種牡馬全体の2割以上を占める。実際の産駒数も、昨年生まれた馬の実に4分の1がサンデーサイレンスの孫だった。曾孫を含めれば「3分の1」に達する日も近い。
来年の2歳新種牡馬にはデュランダルとゼンノロブロイが。そしてその翌年にはディープインパクト、ハーツクライの両横綱。そしてさらに、次の年には最後の大物と言われるダイワメジャーが控えている。マツリダゴッホやスズカフェニックスもいずれ種牡馬になる。
これだけサンデー系の種牡馬が揃えば、自ずと、サンデー系内部での競争は激化する。そう思えば、種牡馬登録された100頭のうち3分の1が国内種馬場から消えたという事実もごく当然の帰着なのだろう。
【用途変更】
ユートカイザー、メジロディザイヤー、エアジャスティス、など
【輸出】
ハットトリック、ディヴァインライト、アグネスゴールド、フサイチゼノン、グレイトジャーニー、タヤスメドウ、サンデーウェル、ボレロ、シンコウシングラー、ニホンピロニール、など
【死亡】
アドマイヤベガ、エアシャカール、など
(明日付に続く)
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