『ハヤテ』の命運は?
先日、盛岡を訪れた夜に、地元で競馬問題を取材している某新聞記者と酒を飲む機会に恵まれた。新聞記者歴4年の彼は、特に競馬ファンというわけではなく、1年前の融資問題で議会が紛糾した時は、目前に迫った統一地方選を視野にも入れた地方自治体ネタのひとつとして、そしてその後は社会ネタのひとつとして、競馬問題を取材したのだという。
つまり岩手県競馬を専門に取材しているわけではない。そもそも地方支局、あるいは地方新聞の人員で、ひとつのトピックだけを長く追い続けることなど不可能な話で、「片手間」の取材になってしまうことは避けられない。だから、その相手と1時間半ほど話をした中で、正直言って私が知る以上の事実関係を新たに知るまでに至らなかったのも、やむを得ないことなのかもしれない。
ただ、取材にあたっている人間でしか知り得ない「現場感」というものはある。それは東京から推移を見守り、また集めた資料を読み漁っているだけの私には知り得ないモノのひとつだ。
岩手県競馬の存続を賭けた「330億円融資法案」で県議会が揺れたのがちょうど一年前。そのあたりの経緯については、当ブログの以下の記事を参考にしていただきたい。
2007年3月16日付 《速報》岩手競馬重大局面
http://hirotomi.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_61dd.html
2007年3月16日付 《続報》岩手競馬 廃止へ
http://hirotomi.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_f85c.html
2007年3月16日付 《続報その2》奥州市の動き
http://hirotomi.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_faac.html
2007年3月16日付 《続報その3》賛否の議員名
http://hirotomi.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_69d8.html
2007年3月19日付 岩手競馬① 本日ヤマ場
http://hirotomi.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_0cac.html
2007年3月19日付 岩手競馬② サスケ議員辞職
http://hirotomi.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_f474.html
2007年3月19日付 《速報》岩手競馬存続へ!
http://hirotomi.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_7c0e_1.html
県議会を取材していた記者によれば、「選挙が間近に迫っていたことが混乱に拍車をかけた」という。
通常であれば党議拘束があり、賛否の票数もある程度読める。しかしこの日、多くの議員たちは「自らの意志による決断」を迫られた。それが選挙事情によるものであると思えば、いささか興醒めの感が残るが、理由はどうあれ、誰もがギリギリの状況に置かれていたことには違いない。最初の決議は22対22の同数から議長1が反対としたことで否決。新聞各社は「岩手競馬廃止へ!」と大きく見出しを打った。
しかし翌週になって、岩手競馬にとってラストチャンスとなる修正動議が出される。動議の決議前に、前回投票で賛成票を投じたサスケ議員が突然の議員辞職。再度の否決ムードか漂う中、行われた採決では22対21で可決という大逆転が起きた。この瞬間、岩手競馬は一転して存続が決まり、現在に至っているのである。
結局は、たった一人の議員が反対から賛成に回っただけの話。しかし、その行為によって今も競馬場があり、馬がいて、競馬に携わる人もいるのだと思えば 賛成・反対の議論は抜きにしても 一票の重さ、あるいは議会制度の重大さをあらためて考えさせられやしないか。水沢競馬場に隣接する厩舎地区を歩くうち、そんな思いが頭を巡った。
ここで今回、記者から聞かせてもらった話の中で興味深いトピックをひとつご紹介する。
岩手競馬のマスコットである『ハヤテ』は手塚治虫氏のデザインであり、写真のように競馬関連施設のいたるところに使用されているが、これが使えなくなるかも知れないというのである。「なんで?」と聞けば、岩手県競馬組合はこのキャラクターデザインの使用権を買い取っておらず、なぜかリース契約を結んでいた。その契約更新に必要な費用が捻出できないというのである。
もし契約更新ができなければたいへんだ。最悪のケースでは、競馬場の壁面からゴミ箱に至るまで、すべてのロゴを消し去る必要性に迫られる。
最後の写真をご覧いただきたい。岩手県競馬で使用されているマークカードであるが、最近になって下のように『ハヤテ』のデザインが描かれていないカードが出回るようになっているのである。
これをキャラクター使用権契約が打ち切られた場合に備えての”布石”だとする見方もあるが、事実関係の確認には至っておりません。こないだの水沢滞在ではそこまでの時間的余裕もなかったですしね。いずれにせよ、馬券を買う立場にしてみれば、どおってことない問題なのかもしれないけど。





























ところで今日のレース出走馬の誘導は福島競馬場所属の誘導馬が務めていました。








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